テスラはエネルギー問題を解決する?バッテリー事業に期待

2017年3月11日

今日で東日本大震災から6年になります。特にこの震災で注目されることになったのは、「エネルギーの安全保障」に関する課題でした。福島第一原子力発電所の事故は、それまで原子力発電に3割以上も依存していた私たち日本人に、エネルギー問題について考える機会を与えました(参考: THE PAGE)。そして震災後、世界中から原子力に代わる次世代のクリーンエネルギーに注目が集まり導入が進みましたが、まだまだ原子力発電に取って代わる日は遠いようです。そこで今回は、そんな人類の夢であるクリーンエネルギーのブレイクスルーを可能にするかもしれない、「テスラ」の政策について見ていきましょう。

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テスラとは?


テスラとは、EV(電気自動車)を手がけるアメリカの自動車ベンチャーです。2012年に自社初の量産型セダンである「モデルS」を発売し、その後も世界中に販路を広げていて今後の成長が大いに期待されている会社です。最近はEVに使われる大型のバッテリーの技術などを応用して、「エネルギー政策」に取り組んでいます。

クリーンエネルギーだけでは電力供給が足りない?


次世代エネルギーといえば、太陽光発電や風力発電といったものが主流で注目を集めています。果たしてこれらのクリーンエネルギーだけで、私たちの生活に必要な電力を全て供給しきれるかというと、それは難しいようです。実際に風力発電で1/3以上の電力をまかなっているオーストラリアにある「サウスオーストラリア州」では、風の弱い日には頻繁に停電が発生していているようです(参考: ダイヤモンドオンライン)。このようにクリーンエネルギーには原子力発電や火力発電のような”安定性”がなく、季節や天候によって発電量が左右されるという最大の欠点を抱えているようです。

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未来のエネルギー供給はバッテリーにかかっている?


そんなクリーンエネルギーの供給問題を解決するために期待されているのが、「バッテリー」です。原子力発電と比べて圧倒的に発電量の少ないクリーンエネルギーでも、発電できる時にバッテリーに溜め込んでおけば、停電のリスクを格段に減らすことが可能になります。「バッテリーに蓄電すればいい」というアイデアは誰でも簡単に思いつくものですが、従来は大容量リチウムイオン電池の生産はとてもコストがかかるために導入が難しかったようです。そこでテスラはパナソニックと協力し、世界一巨大なバッテリー工場、「ギガファクトリー」を作りました。これによって、すでに電池パックの生産コストが従来比で3割下がったようです(参考: 日本経済新聞)。今後もテラスのバッテリー事業には大きな期待がかかっているのです。

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テスラはエネルギー問題を解決する?


テスラは家庭用にも、太陽電池である「ソーラールーフ」や、電池パックの「パワーウォール」の販売を行っています。これは自社のEVを買った人に、家庭にもクリーンエネルギーを導入してもらいたいという考え方です。発電施設のみならず、あらゆる一般家庭においてもクリーンエネルギーを利用してもらいたいというのがテスラの目指している未来のようです。また、テスラはただバッテリーを作って売るだけではなく、設備の導入試験にも力を入れています。実際にハワイのカウアイ島には、5万5,000枚のメガソーラーと、272台の「パワーパック」を設置して、6万7,000人の島人口全ての電力を、太陽光発電のみでまかなおうとしています(参考: Gigazine)。もしこの実験がうまくいけば、当然他の地域にもテスラのエネルギー供給設備が導入されることになりますし、クリーンエネルギーがより普及するきっかけになるかもしれません。このようにテスラは、自社のバッテリー技術を用いてエネルギー問題を解決しようと取り組んでいるようです。

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最後に

もちろん、このバッテリーパックを使った設備が、今抱えているエネルギー供給問題を全て解決できるわけではありません。人口7万人弱の小さな島でさえも、このような膨大な数のソーラーパネルとバッテリー設備を必要としていて、それを設置するための土地面積もかなり使っている状態です。そのため、この島と同じ設備を東京やニューヨークといった大都市に簡単に導入できるかと言ったら、間違いなく「ノー」です。

ただし、全てを変えることはできなくても、少しずつ変えていくことはできます。太陽光発電や風力発電と、バッテリー設備の導入が徐々に浸透していき、あらゆる家庭にもソーラーパネルとバッテリーパックが設置されるようになれば、今よりも格段に原発や火力発電への依存を減らすことが可能になります。100%代用することができなくても、クリーンエネルギーの利用率が今より少しでも上がっていけばいいのです。それを達成するためには、まずは私たちが「クリーンエネルギーを積極的に使っていきたい」という風に意識を変えることが大切なのかもしれませんね。

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