電気は貯められる!テスラ推進の電力貯蔵システムとは?

2017年2月8日
[最終更新日]2017年07月07日

「発電した電気は貯められない」これが今までの電力供給における常識でした。そのため、原発や火力発電を使おうが、太陽光発電や風力発電などのクリーンエネルギーを使おうが、発電した一切の電気を貯めることはできずに、流れっぱなしになっていました。ところが、この常識を覆すために動いている企業があります。それはあの「テスラ」です。

テスラといば、今建設を進めている世界最大規模のバッテリー工場「ギガファクトリー」が有名ですよね。そのテスラはなんと、車や家庭用にとどまらず、電力供給システムにおいてもバッテリーを導入しようとしているのです。そうやってリチウムイオン電池を大量に繋いで、巨大バッテリー設備をつくることで、今まで不可能だった「発電した電気の貯蔵」に挑戦しようとしているのです。この取り組みにはテスラの他にもAES(オートモーティブエナジー)、アルタガスの2社が参入しています。そして遂に2017年からカリフォルニア州南部にてこの貯蔵システムが実際に稼働するそうです。ちなみにこの3社だけで、世界の電力貯蔵システムの15%を占めるとのことです(参考: 日刊工業新聞)。

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エネルギー問題を解決できる?

なぜここまでバッテリー電力貯蔵システムの導入が進んでいるかというと、カリフォルニア州ロサンゼルスで2015年に起きた「天然ガス漏れ事故」が関係しているようです。この事故の影響で発電源がストップし、冬季の電力供給が追いつかないリスクがあったため、対応策として貯蔵システムの導入が急がれました。このバッテリーを使ったシステムが導入されれば、時期を問わず常に発電した電力をストックしておくことが可能になります。これにより電力供給不足からなる停電のリスクを抑えることができるというわけです。

もちろん将来的にも、太陽光発電や風力発電などのクリーンエネルギーが主流になっていけば、電力を貯めることがより重要になります。特に太陽光発電は冬場の発電効率が悪くなるので、これまでは不可能だった、夏場にガンガン発電した電力を冬に使うといったことが可能になります。このようにバッテリーによる電力貯蔵システムは、将来的にはエネルギー問題を解決することにも期待されているのです。

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コストはどんどん下がる?


もちろんこのようなバッテリー電力貯蔵システムの導入には莫大なコストがかかります。しかし、この問題は時間が解決するでしょう。実際にリチウムイオン電池の製造コストは年々下落しており、今は2014年比で半値になったと言われています。そしてテスラのギガファクトリーのような、巨大バッテリー工場が、今後はリチウムイオン電池の製造コストをますます下げることになるでしょう。電気自動車や家庭用の「パワーウォール」、電力貯蔵システム用の「パワーパック」など、多義に使われれば、使われるほどにリチウムイオン電池の価格は下がっていくのです。

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最後に


カリフォルニア州は2020年までに1.32GW(ギガワット)のバッテリー貯蔵システムを導入する予定のようです(参考: NewsPicks)。そしてテスラは2020年代末までに自社だけで15GWを目指すとのこと。もしこれが実現すれば原発が何基か不要になるレベルとのことで、クリーンエネルギー推進にかなり期待されています。もちろんリチウムイオンバッテリーにも発火のリスクはありますが、原発の事故リスクに比べたら比べ物にならないくらいはるかに安全です。まさにエネルギーの未来はリチウムイオン電池にありと言っても過言ではないようです。

最近「テスラモーターズ」は「テスラ」に社名変更しました。これは今後は電気自動車の製造販売に限定されずに、エネルギー事業にも積極的に関わっていくというテスラの意思の表れではないでしょうか。2030年頃には、テスラは世界有数の電力会社になっているのかもしれませんね。

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