「有機EL (OLED)」が普及すれば、液晶は負の遺産になる?

2016年12月22日
[最終更新日]2017年05月20

私たちは毎日必ずといっていいほど液晶ディスプレイの光にさらされています。例えばスマートフォン、タブレット、パソコン、テレビ、最近は液晶ディスプレイの街頭広告も増えてきましたね。今や液晶ディスプレイは私たちの生活にとって欠かせないものになっています。

その一方で、液晶ディスプレイが眼球に対してダメージを全く与えないかといえば嘘になります。液晶ディスプレイは構造上バックライトを備える必要があります。そしてこのバックライトには、現在普及しているほとんどのものにLEDが使われています。私たちはこのLEDの光を通してディスプレイを見ているのです。

このLEDから発せられる「ブルーライト」が目に悪いという話はよく言われています。JINSのPC用レンズも大ブームになりました。このブルーライトというものが科学的に証明されているわけではありませんが、少なくとも液晶ディスプレイのバックライトが私たちの目に何らかのダメージを与えているのは事実です。

そんな液晶ディスプレイの問題を解決することに期待されているのが、最近よく耳にする「有機EL (OLED)」です。有機ELディスプレイは液晶とは違い、バックライトを必要としません。そのため液晶の抱えているLEDバックライトが目に悪いという問題もクリアされるわけです。もちろん有機ELにも発光方法がいくつかあるので一概には言えませんが、少なくとも有機ELが普及することで、私たちの目のダメージがより軽減されるのではないでしょうか。

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有機ELはこれから普及する?

すでに2017年に発売される次期iPhoneに有機ELディスプレイが採用されることが期待されています。日本メーカーである「ジャパンディスプレイ(JDI)」も、政府の援助を得て有機ELの開発に力を入れるという報道が出ています。このように世界のディスプレイのトレンドは液晶から有機ELに移行しているのは間違いなさそうです。もちろん現状は有機ELの製造コストは液晶よりも高いというデメリットがありますが、これも今後の普及と量産によって解消されるでしょう。

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キーになるのは日本と韓国と中国?

この有機ELの普及には、日本・韓国・中国のアジア3国がキーを握っているようです。言わずもがな韓国のサムスンとLGはすでに有機ELの量産に成功し、有機ELテレビや有機ELスマホを販売するなど一歩リードしています。日本はジャパンディスプレイが頑張っているようですが、実際のところ韓国勢に遅れをとっているようです。ところが実は日本の「キャノントッキ」という小さな会社が、有機ELの製造装置を手がけていて、すでに一定の成果を上げているようです。「キャノントッキ」の今後の活躍に期待されていますね。

もちろん中国も黙ってはいないでしょう。あらゆる手で技術者を引き抜き、ホンハイの持つフォックスコンのような巨大工場で、いずれ有機ELの大量生産を始めるのは目に見えています。そうなれば有機ELは今の液晶なみに製造コストが低下するでしょう。つまり有機ELは日本・韓国が開発・量産し、中国が超大量生産するというおなじみのパターンで世界に普及することになる可能性があるのです。

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有機ELが普及するとどうなる?

では実際に有機ELが普及した数年後はどうなっているでしょうか。有機ELの製造コストが液晶なみか、またはそれ以下に下がったとすれば、当然液晶は使われなくなります。私たちの生活に関わるあらゆるディスプレイが有機ELになるのです。そうなれば、液晶ディスプレイを搭載した過去の製品は、なるべく使用を避けるように勧告されるかもしれません。

なぜなら冒頭のように、液晶ディスプレイは目にダメージを与えるからです。これはひと昔前の自動車のようなものです。昔に売られていた自動車は、今のものより排気ガスに有害な物質を多く含んでいました。そのため現代ではあまり積極的な利用は推奨されません。今の液晶ディスプレイもこれと同様に、目に悪いという理由で将来はあまり使わないように促される可能性があります。まさに液晶は負の遺産となるわけです。逆にいえば私たちはあと数年で液晶ディスプレイによる目のダメージから解放されることになります。その日が来るまでなるべく目を傷つけないように生活していきましょう。

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