「グーグルのテレビCM」が最近増えた理由とは?

2016年12月4日
[最終更新日]2017年05月11日

「今の検索どうやるの?」というグーグルのCMを最近テレビでよく目にしませんか?内容は「ここから〜への行き方」や、「近くの〜料理のお店」といったグーグルのマップ検索や店情報の検索をデモンストレーションするものです。実はグーグルのあのCMは、一般的な広告枠ではなくて、テレビ番組が用意する特別枠で行なっています。しかもその番組のセットと出演者で行われるので、あなたかも番組の一部かのように放送されます。そして尺もふつうのCMより長く、1分近くあるのです。もちろんこれには、莫大な広告費が投じられていることが推測されます。では、なぜグーグルは今更このようなCMをテレビで展開するようになったのか考えてみましょう。

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CMのターゲットは誰?


このCMを見た若い人はおそらく、「今さらググり方覚えてどうすんだ」って思ったかもしれませんね。もちろんこのCMのターゲットは既にネットに慣れ親しんだ若い年齢層ではありません。それは、ネットが苦手で、かつテレビを最も良く見ている中高年の人たちです。例えば、「インターネットは苦手だからテレビが好きだわ」という50代の女性がいたとします。そしてこの女性が番組でグーグルのCM「今の検索どうやるの?」を2、3回くらい見たとしましょう。すると、もしかしたら「私もやってみようかしら」と思い始めるかもしれません。そして普段は電話とメール(LINE?)くらいしか使わないスマホを手に取り、グーグルの検索ボックスをタップし始めるのです。このようにして、再三再四テレビCMを打つことで、グーグルは「最後の砦」を崩しにかかっているのかもしれません

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グーグルが攻略したい最後の砦とは?

インターネットを最も頻繁に使っているのは10〜30代とします。そして40〜60代以上になってくると利用率が徐々に下がっていきます。この理由はシンプルに彼ら彼女らが若いときにインターネットがなかったからです。グーグルの考えとしては、既にお得意様である10〜30代よりも、まだ攻略できていない40〜60代以上を取り込んでユーザーを増やしたいという考えがあると思います。ところがこの40〜60代以上はテレビをとても愛しており、なかなかインターネットに目を向けてくれません。そうです、グーグルが攻略したい最後の砦とは、「40〜60代以上の潜在的ユーザー」のことなのです。

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皮肉にもテレビにとって最大の敵がメインスポンサーとなった

ゴールデンのテレビを番組を見ていると、「この番組はグーグルと、ご覧のスポンサーの提供で…」というナレーションを耳にすることが多くなってきたと思います。これはそのまんまの通り、グーグルがその番組に対して最もお金を払っているスポンサーということです。考えるまでもなく、テレビの視聴率を奪っていると言われているのは、インターネットです。そのインターネットの世界最大シェアの検索エンジンと、世界最大のシェアを持つスマホOSを手がけるグーグルがメインスポンサーというのは、この上なく皮肉な話ではないでしょうか。

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さすがの電通もアメリカ企業には敵わない?

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2、3年前に、パナソニックの出す液晶テレビ「スマートビエラ」という製品がテレビでのCM放送を拒否されたというニュースがありました(参考: THE HUFFINGTON POST)。これは表向きはガイドラインに違反したためなどと言われていますが、ぶっちゃけた話がこれ以上テレビの視聴率を落とすような真似は許さないということでしょう。というのも「スマートビエラ」はインターネットを通した動画視聴をウリにしており、テレビ放送の視聴は二の次というコンセプトでした。この仕様がテレビ放送の関係者をぷんぷんさせたのでしょう。

ところが今はどうでしょうか。アマゾンの「Fire TV」やグーグルの「Chromecast」のCMがバンバンテレビで流れていますよね。これらは「スマートビエラ」と全く同じような製品です。さっきのガイドラインはどこにいったんだよって話になりますが、うまく規約をかいくぐったのか(外部接続だからセーフ?)、それとも単にアマゾンもグーグルもアメリカの超巨大企業だから頭が上がらないということかもしれませんね。

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テレビは今後どうなるのか

メインスポンサーのグーグルがテレビでCMを流せば流すほど、テレビは視聴率を減らしていくことになります。視聴率が減ればやがて他のスポンサーも離れていき、勢いの増してきたインターネットに広告を出すようなるでしょう。もう言いたいことはお分かりですよね。

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